サプリメントとは

食事では不足しがちな栄養素を補うための栄養補助食品です。サプリメントはビタミンやミネラルのような栄養素のほか、マカやニンニクなどの加工食品、薬草を素材にしたものなど実に幅広く、その機能や目的も様々です。サプリメントの先進国であるアメリカでは病気を未然に防ぎ、健康を維持するために積極的にサプリメントの有用性を啓蒙しています。

2014年にアメリカで、ある10種類のサプリメントについて限定的に調査したところ7年間の累積で5兆円を超える医療費の削減に繋がるという結果が報告されています。もちろんアメリカは日本と医療制度が違い医療費が高い事が理由でもありますが、自分の健康は自分で守るという意識が強い事が伺えます。

日本では2015年に機能性表示食品の新制度が導入され健康食品(サプリメント)も身近なものになりました。とは言え薬機法や健康増進法などの関係もあり、健康食品の機能性表示は十分ではなく消費者にとって商品の情報収集が難しい環境です。

日本サプリメント協会ではサプリメントを3つのカテゴリーに分けてそれぞれの目的を分類しています。それが下図のサプリメントツリーです。

サプリメントツリーは木のイメージを借りて根にあたる部分を栄養欠損補充を目的とした「ベース・サプリメント」。幹にあたる部分を健康維持・増進を目的とした「ヘルス・サプリメント」。枝葉にあたる部分を改善目的とした「オプショナル・サプリメント」としています。

■ベース・サプリメント
人の栄養に関わるものを基本に、その機能が明確な成分です。

■ヘルス・サプリメント
人の健康に寄与するものを基本に、その機能性成分は明確ではないが食品に由来するものです。

■オプショナル・サプリメント
人の疾病に関わるものを基本に、その多くは日常的な食品ではないものです。

主な精力増強サプリメントの成分

亜鉛

新陳代謝や成長に欠かせないミネラルです。亜鉛は「セックス・ミネラル」とも呼ばれ、生殖機能とも関連が深く、性ホルモンの生産や性腺の働きを活発にします。
インポテンツ(勃起不全)の中でも精神的な要因や糖尿病などの疾患が原因で起こるケースに有効と言われています。

マカ

アンデス高地原産の天然の精力剤。テストステロン(男性ホルモン)を増やし、精子の数や運動性を高めます。炭水化物、プロテイン、食物繊維、脂肪などの成分があり、大量の必須アミノ酸をはじめ、鉄分、カルシウム、リノレン酸、パルミチン酸、オレイン酸といった脂肪酸、さらに植物ステロールも豊富に含まれています。
滋養強壮だけではなく持久力の強化、男性不能症の改善、また女性ホルモンのバランス調整、月経サイクルの正常化、慢性疲労症候群や更年期障害の改善などにも効果があると言われています。

L-アルギニン

精子の数を増やす働きのあるアミノ酸です。一酸化窒素(NO)の生成を助け、成長ホルモンの分泌を促進し、免疫力の向上や疲労回復、脂肪燃焼などの効果があり、精力増強や勃起機能の改善にも効果が高いといわれています。

シトルリン

1930年に日本でスイカから発見された、血流改善や様々な効果がある遊離アミノ酸の一種です。一酸化窒素(No)の生産を促すことで血管を拡張させる効果があります。血流の改善による冷えの改善や新陳代謝の向上、筋肉・精力向上などの効果が期待できます。

オルチニン

肝臓でアンモニアを解毒する働きで有名な多機能のアミノ酸です。成長ホルモンの分泌を促すと言われ、筋肉の合成を高める間接的な働きがあります。成長ホルモンは脂肪の分解にも関与するのでダイエットにも効果があります。

ビタミンE

老化や生活習慣病を予防する「若返りのビタミン」です。強い抗酸化作用があり、有害な過酸化脂質の生成を防ぎ、細胞の老化を防ぎます。性ホルモンの生成や分泌にもか関わっていて、精子の数の増加や精力減退の改善が期待できます。

セレン

抗酸化作用があり老化を防ぐミネラルです。精子の材料となり精子の運動性を高めます。ビタミンC、Eと一緒に摂取すると更に強い抗酸化作用が期待できます。
目安量を超えた摂取は吐き気や肌荒れ、脱毛などの中毒症状を起こす恐れがあるので注意しましょう。

にんにく

言わずと知れた滋養強壮で古くから利用されてきた食材です。主な有効成分はアリシン、ビタミンB1、スコルジニン、ビタミンB6で疲労回復、殺菌、解毒、抗酸化などの作用があります。

朝鮮人参

紀元前から用いられてきた不老長寿の生薬。主な成分はジンセノイドをはじめとしたサポニン配糖体、ビタミン、ミネラル、アミノ酸、ペプチド、グルカンなど。疲労回復、抗ウイルス作用、免疫力向上、抗ストレス作用、血行促進、強心作用、更年期障害の改善、生活習慣病の予防など多くの効果をもたらすと考えられています。

コエンザイムQ10

エネルギー生成や抗酸化作用でアンチエイジング効果が期待される注目の補酵素です。エネルギーを生成しやすくなるので疲労回復や加齢に伴う肌のトラブルを修復する効果があります。

プラセンタ

プラセンタは胎盤のことで、母体の子宮内腔に形成され、母体と胎児の臍帯を連絡する器官です。この胎盤からの抽出エキスがプラセンタエキスです。サプリメントで利用されてるプラセンタは主に豚、馬のものが多く使われています。疲労回復や美肌効果、自律神経やホルモンバランスの調整、新陳代謝の向上、肩こりや冷え性、二日酔い、更年期障害の改善などに役立つといわれています。

サプリメントと薬を併用して大丈夫か?

サプリメントを利用している人の3分の1は薬と併用しています。サプリメントは薬ではなく「健康食品」なので問題ないと言うイメージもあります。
では本当に薬とサプリメントを併用して大丈夫か?影響は無いか?と言われると、サプリメントの有効成分と薬との相互作用による弊害が認められているケースもあります。

サプリメントと薬の相互作用について

栄養を体に取り込む際、「吸収」→「代謝」→「分布」→「代謝」→「排泄」のサイクルを辿ります。
口から取り込んだサプリメントは医薬品と同じ経路をたどります。口から入り食道を通り胃で溶かされ、小腸で吸収された成分は肝臓へ送られて代謝を受けた後、血液によって全身に運ばれる事でその作用を発揮します。その後、再び肝臓に戻って代謝され、主に腎臓で濾過されて排泄されます。
このサイクルに影響して変化を起こすものを「薬物動態学的相互作用」と言います。
このような吸収過程での相互作用は薬とサプリメントを摂取する時間を2~4時間ほどあければ避けることが出来ます。

もう一つは薬の効果が同じもしくは逆の作用で効果の増減が起きる「薬物力学的相互作用」です。この場合は時間をあけても防ぐことが出来ないため注意が必要です。

サプリメントと薬の相互作用による影響の例

例えば骨粗しょう症の治療を受けている人の場合、服用している薬の種類によっては、サプリメントでカルシウムを過剰接収すると高カルシウム血症(便秘、食欲不振、吐き気、多尿、口の渇きなど)をきたす恐れがあります。

精力増強に関連するサプリメントとして以下のものが挙げられます。

サプリメント医薬品の例相互作用
亜鉛ACE阻害薬
※抗高血圧薬の一種
味覚異常(食事が美味しくない、味を感じにくい、味覚が変わったなど)の副作用がみられることがあります。これはACE阻害薬と亜鉛がキレートを作り、亜鉛の排出が促進されて亜鉛が欠乏するためと考えられています。
アルギニン降圧薬
※高血圧治療で服用
アルギニンは窒素を含むアミノ酸で体内で一酸化窒素(No)に変換されます。Noは血管拡張作用があるため、降圧薬との併用により降圧作用が強く現れる可能性があります。

病気のため薬を処方されている方は念のため担当医師に相談したほうが安心です。

サプリメントは必要?

本来、必要な栄養素は食事から摂取するべきなのでサプリメント不要な環境が望ましい事は確かです。
ですが実際の環境ではファーストフードやインスタント食品などを多く食べるようになり食生活がアンバランスになってきています。食のアンバランスによって必須栄養素、ビタミンやミネラルの不足が顕在化しています。
また、現代社会はストレス社会です。ストレスは多量のビタミンを消費し、免疫力の低下も懸念されます。

バランスの良い食事をとる事が理想ですが、必要な栄養素を食べ物だけからとる事は実際難しいです。サプリメントは食品から摂取できる成分の数十倍から数百倍濃縮されています。不足しがちな栄養素はサプリメントで補給したほうが効果的です。